和同開珎の価値と買取相場
こんにちは日本コイン古銭情報館です。今回は和銅元年(西暦708年)〜天平宝字4年(西暦760年)頃にかけて鋳造された和同開珎の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。
この年代に発行された穴銭は皇朝銭とも呼ばれ、政治的、経済的背景により古銭の造りが大きく変化していきます。
古和同開珎の価値
穴銭の中で最も価値の高い古和同開珎です。古和同開珎は材質が脆く製作が稚拙で書体が古雅な趣があります。銀銭と銅銭が存在し画像は大字の銀銭です(「和」が縦長で「開」が長大となっています)。
贋作(偽物)が数多く存在しますが本物ならば価値が高くカタログ価格は「220万円〜550万円」となっております。実勢価格(実際に市場で取引された値段)は下記の通りで買取相場は実勢価格の8〜9割程度が期待できます。
古銭詳細 | カタログ価格 | 実勢価格 |
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古和同開珎 大字 銀銭 極美品 | 250〜400万円 | 240万円 |
古和同開珎 大字 銀銭 美品 | 250〜400万円 | 140万円 |
古和同開珎 笹書類 狭穿小字 銀銭 並品 | 300〜550万円 | 103万円 |
銀銭について贋作や江戸時代以降に製作された写し銭のほぼ全ては国産銀を使用し製作されています。また、さらに近年の贋作については近大の電解精錬材を使って作られています。当時の本物については朝鮮銀が使用されていたため「金属顕微鏡」「実体顕微鏡」などの成分分析によって見分けることができます。
和同開珎の価値
古和同開珎の後に発行された新和同開珎です。通常、和同開珎といえばこの新和同開珎の事を指します。
古和同開珎に比べると材質が硬く、品質が良いことが多いです。また、書体が均一的となっており、銀銭は無く銅銭のみ、カタログ価格は「20万円〜250万円」となっています。
実勢価格(実際に市場で取引された値段)は下記の通りで業者による買取相場は実勢価格の8〜9割程度が期待できます。
古銭詳細 | カタログ価格 | 実勢価格 |
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和同開珎 三ッ跳 銅銭 極美品 | 160〜250万円 | 105万円 |
和同開珎 四ツ跳 銅銭 並品 | 130〜200万円 | 96万円 |
和同開珎 長珎 銅銭 美品 | 120〜150万円 | 48万円 |
和同開珎の買取相場まとめ
和同開珎をはじめとする皇朝銭は鋳造より千数百年が経過しているため状態に大きな差があり実勢価格(市場で取引された値段)とカタログ価格が大きく乖離することが知られています。
また、買い取り価格も状態によって大きな差がありますので売却を検討中ならば実際に専門家に鑑定(査定)してもらう必要があります。今回の記事が古銭の買取や換金の参考になりましたら幸いです。