庄内一分銀の価値と買取相場
こんにちは日本コイン古銭情報館です。今回は庄内一分銀の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。庄内一分銀は天保一分銀に表面に「庄」の極印が打たれたデザインとなっており、希少価値が高いため高額で取引されています。
慶應4年の5月〜6月に鶴岡藩(庄内藩)において、良質の天保一分銀を他領から流入する銀質の劣る安政一分銀と区別し増歩通用させるために、鶴岡および酒田において極印を打ったとされています。
庄内一分銀の価値
庄内一分銀は天保8年〜安政元年に発行された天保一分銀に「庄」を打刻した古銀です(慶応4年に打刻されました)。銀品位0.991、重量8.66gとなっておりカタログ価格は下記の通りです。
種類 | 下(並品) | 中(美品) | 上(極美品) |
---|---|---|---|
普通品 | 1.8万円 | 2.5万円 | 3万円 |
跳分 | 3.5万円 | 5万円 | 7万円 |
長柱座・跳分 | 15万円 | 24万円 | 33万円 |
並品 | 美品 | 極美品 |
---|---|---|
不明 | 不明 | 不明 |
跳分や長柱と普通品の見分け方
跳ね分(左)と普通品の分(右)です。天保一分銀同様に「跳分」は普通品に比べ価値が高いです。なお、跳ね方にも特徴があり、あまり跳ねていないものも存在します。
こちらは長柱(左)と普通品(右)です。長柱では裏面の「定 銀座 常是」の「座」の字の「土」部分の長さが長くなっています。天保一分銀では下記のようなカタログ価格となっており、庄内一分銀でも比例する形で価値が高くなっています。
種類 | 下(並品) | 中(美品) | 上(極美品) |
---|---|---|---|
普通品 | 0.35万円 | 0.6万円 | 0.8万円 |
跳分 | 1万円 | 1.5万円 | 2.5万円 |
長柱座 | 8万円 | 10万円 | 13.5万円 |
長柱座・跳分 | 10万円 | 15万円 | 22万円 |
庄内一分銀の実勢価格
一般的に市場に流通するのは普通品で跳分や長柱座は流通することはほとんどありません。実勢価格(実際に市場で取引される値段)は下記の通りで日本のカタログ価格に比べると安価での取引が一般的です。
業者所在 | 古銭詳細 | 実勢価格 |
---|---|---|
大阪府 | 普通品 未使用 | 2.6万円 |
愛知県 | 普通品 未使用 | 2.2万円 |
静岡県 | 跳分 美品 | 2.2万円 |
京都府 | 普通品 極美品 | 1万円 |
買取相場まとめ
古銭を買取業者に買い取ってもらう場合、実勢価格に「(仕入)掛け率」を掛けたものが査定価格(買取価格)となり、掛け率は希少古銭ほど高くなります。
庄内一分銀の場合、普通品では「掛け率:3割〜6割程度」跳分や長柱座では「掛け率:5割〜9割程度」となっております。今回の記事が古銭の買取査定価格の参考になりましたら幸いです。